パイロットの話

パイロットの話 「コックピットから その12」 EMERGENCY

緊急状態は、通常状態でないときです。あたりまえの話ですが…。飛行機にとっては、日常茶飯事です。機体の故障ばかりではありません。天候の悪化や、パイロットの体調不良、地上支援施設の故障など様々な状況が考えられます。 緊急事態が、発生したときの原…

パイロットの話 「コックピットから その11」 Landing

着陸は飛行の最終段階です。そして、飛行中一番天候の影響を受け、また飛行機の速度が極めて低く且つ地上に近いために、瞬時の判断の遅れなどが航空事故を引き起こす可能性が最も高い部分でもあるのです。これらの理由から、着陸はパイロットに瞬時の正確な…

パイロットの話 「コックピットから その10」 Take Off

今回は大空への第1歩である離陸についてのお話です。 離陸は飛行機を操縦する上では、比較的やさしいい操舵になります。しかし、その代わりにパイロットには多くの即断が要求されます。それでは実際に、戦闘機を使って離陸してみましょう。 滑走路進入許可を…

パイロットの話 「コックピットから その9」 STALL

今回は、お約束どおり失速のお話です。通常の会話で「失速しちゃったよー」というのは、それまでのペースが急に落ちた時や、なんかやる気が無くなった時などに使いますが、飛行機の失速はそんなに甘いものではありません。イメージとしては、高速道路を車で…

パイロットの話 「コックピットから その8」 Air Speed 飛行機のピトー管

「飛行機の速度計は…速度を示していない!」「へーへーへぇーっ…!」(笑) 飛行機の速度計と車の速度計には、大きな違いがあるのをご存知でしょうか?まあ機構的にも全く違いますが、それよりも大きな違いは、示している速度が違うことなのです。車の場合は…

パイロットの話 「コックピットから その7」 Control

今回は、操縦のお話です。あまり詳しくお話すると、だれでも飛行機の操縦が出来てしまって我々の仕事が奪われる可能性があるので、今回はほどほどに!(笑) さて飛行機の操縦は、車とさほど変わりません。行きたい方向に操縦桿を傾ければ良いのです。右に行…

パイロットの話 「コックピットから その6」 Cockpit

今回は我々の職場紹介です。戦闘機の操縦席はコックピットと呼ばれています。日本語で言えば鳥小屋です。中に鶏のようなやつがいるからではなくて、多分極端に狭いのでこのように呼ばれているのだと思います。ほとんどのスイッチやレバーには、そのままの姿…

パイロットの話 「コックピットから その5」 IN Popeye

ポップアイ?出目金のお話ではありません。セーラーマンのお話です。雲の中を飛行していることを「インポパイ」と言います。雲の中では何も見えません、多分牛乳のプールの中に潜ってる感じだと思います。(私はそんなプールに潜ったことないので正確に比較…

パイロットの話 「コックピットから その4」 VERTIGO

バーティゴは空間識失調と言われています。パイロットはこの現象から逃れることはできません。どんなベテランでも必ず陥ります。上と下が分からなくなるのです。いや分からなくなるというより間違って認識してしまうのです。今あなたにとって下はどっちです…

パイロットの話 「コックピットから その3」 BLACK OUT

戦闘機の命は機動性です。いかに相手よりも素早く動くかで勝負が決まります。この機動性を決定するための大きな要素の1つがG(ジー)です。Gとは地球の重力加速度をあらわす単位です。それではG変化はどのように感じるのでしょうか。私の体験からご説明しま…

パイロットの話 「コックピットから その2」 BINGO

さて、今回は超音速からの帰還のお話です。超音速飛行でスロットルをIDLEにしてもエンジン回転数は100パーセントです。車で言えばアクセルから足を離してもフルスロットルでエンジンが回り続けているようなものです。飛行機は「BINGO」を叫んでいます。ZOOM …

パイロットの話 「コックピットから その1」 超音速飛行 GO GATE

三菱重工MHI名古屋航空宇宙システム製作所のテストパイロットの読み物です。 圧倒的な非日常の世界を仕事場にする選ばれた男たちの世界の話です。 マッハの世界なので、大戦期のレシプロ機のエースたちの手記とはまた違った凄み、つまり怖さがあります。 MHI…